オートファジー素材一覧

現在、東京工業大学 大隅栄誉教授のチームがノーベル生理学・医学賞を受賞した「オートファジー研究」に関わる素材が注目され始めています。
そして、オートファジーをテーマとした商品開発も多く行われ始めています。

この度は、注目のオートファジー素材をまとめてみました。

 ウロリチン(ザクロ由来、エラグ酸代謝物)
 ジオスゲニン
 レスベラトロール
 アスタキサンチン
 緑茶カテキン(EGCG)
 ブルーベリーポリフェノール
 ポリアミン
 プロアントシアニジン
 リポポリサッカライド(LPS)

※ウロリチン素材は、使用する場合、原料メーカーとの契約が必須となります。

日本市場では、オートファジー素材として、ウロリチン(ザクロ由来のエラグ酸代謝物)が注目されがちですが、世界全体のオートファジー研究の数では、ジオスゲニンもかなり数が報告されています。ジオスゲニンは、富山大学で研究されている認知機能改善効果だけではないのです。

オートファジー素材の研究は、悪性新生物のアポトーシス誘導や脳のアミロイドβの分解、脂質代謝の促進など、多岐にわたっており、素材によって期待できる機能性も異なるようです。そのため、どこの細胞がオートファジー誘導されるかなどの基礎研究が数多く行われ始めています。

今後、こういったオートファジー素材を活用した商品開発は、クリニックルートなどから活発になっていくことが予測されます。
実際、弊社でも、オートファジーをテーマに、赤ワインエキス(レスベラトロール、プロアントシアニジン、LPS)やジオスゲニンを配合した商品も作られています。

ちなみに、各オートファジー素材は、臨床研究も進められておりますが、必ずしもオートファジーと紐づけられる訳ではないようです。

例えば、ウロリチンや赤ワイン由来レスベラトロール、プロアントシアニジンは、血管内皮機能改善効果がヒト臨床試験で報告されております。こういったオートファジー素材は、同時に強力な抗酸化物質でもあることも多く、素材の抗酸化力から血管内皮機能改善効果などが得られやすいのでしょう。

※オートファジーとアルツハイマー型認知症(アミロイドβ分解)の関連性は、数多く報告されていますが、ジオスゲニンによる認知機能改善効果は、オートファジーを介すのではなく、ビタミンD受容体を介してもたらされています。

引用文献
Dongryeol Ryu et al. Urolithin A induces mitophagy and prolongs lifespan in C. elegans and increases muscle function in rodents. Nat Med. 2016;22(8):879-88.
Nie C, Zhou J, Qin X, Shi X, Zeng Q, Liu J, Yan S, Zhang L. Diosgenin-induced autophagy and apoptosis in a human prostate cancer cell line. Mol Med Rep. 2016;14(5):4349-4359.
Jiang S, Fan J, Wang Q, Ju D, Feng M, Li J, Guan ZB, An D, Wang X, Ye L. Diosgenin induces ROS-dependent autophagy and cytotoxicity via mTOR signaling pathway in chronic myeloid leukemia cells. Phytomedicine. 2016;23(3):243-52.
Ryusuke Hosoda et al. Resveratrol, a SIRT1 activator, attenuates aging-associated alterations in skeletal muscle and heart in mice. Pharmacol Sci. 2023;152(2):112-122.
Hanbit Lee, Joo Weon Lim, Hyeyoung Kim. Effect of Astaxanthin on Activation of Autophagy and Inhibition of Apoptosis in Helicobacter pylori-Infected Gastric Epithelial Cell Line AGS Nutrients. 2020 11;12(6):1750.
一村 義信:ヒトにおけるオートファジー機能に対する緑茶カテキン(EGCG)の新規作用メカニズム 千葉医学雑誌 2007;83(5):209-210.
Qun Zhuge et al. Blueberry polyphenols play a preventive effect on alcoholic fatty liver disease C57BL/6 J mice by promoting autophagy to accelerate lipolysis to eliminate excessive TG accumulation in hepatocytes. Ann Palliat Med. 2020;9(3):1045-1054.
Indrani Ghosh et al. Spermidine, an autophagy inducer, as a therapeutic strategy in neurological disorders. Neuropeptides. 2020;83:102083.
Chao Nie et al. Reduction of apoptosis by proanthocyanidin-induced autophagy in the human gastric cancer cell line MGC-803. Oncol Rep. 2016;35(2):649-58.
Lipopolysaccharide induces bacterial autophagy in epithelial keratinocytes of the gingival sulcus. BMC Cell Biology 2018;19:18
Yuichiro Nishimoto et al. Effect of urolithin A on the improvement of vascular endothelial function depends on the gut microbiota. Front Nutr. 2023;9:1077534.
栗山 雄司, 吉田 靖志, 日比野 佐和子: 赤ワインエキス末 (レスベラトロール含有) の持続的な血管柔軟性ならびに脂質代謝への効果 – 健常人における単施設二重盲検ランダム化並行群間比較試験 -, 新薬と臨牀 2017; 66: 783 -801

How to オートファジー素材

現在、オートファジーをテーマに、オートファジー素材を複数ミックスした商品も市場に出始めていますが、最も多い使われ方は、NMNとの組み合わせです。弊社では、中国での盛んにオートファジー研究(主にガンに対する新薬研究)が行われる山芋由来ジオスゲニンや赤ワイン由来レスベラトロールが多く使用されています。

オートファジー素材を複数ミックスの商品は、ザクロ由来のウロリチンが主に据えられるため、ベリー系の素材や発酵系の素材が組み合わされることが多いです。

ベリー系イメージ
ウロリチン(ザクロ抽出発酵物粉末)+レスベラトロール&プロアントシアニジン(赤ワンエキス末/発酵黒葡萄抽出物)+ビルベリーエキス末

発酵系イメージ
ウロリチン(ザクロ抽出発酵物粉末)+レスベラトロール&プロアントシアニジン(赤ワンエキス末/発酵黒葡萄抽出物)+ポリアミン(米糠発酵抽出物)

弊社の赤ワインエキス末(赤ワインエキスR5)は、上記の通り、ベリー系イメージでも発酵系イメージでも使えるだけでなく、W特許でレスベラトロール(赤ワイングラス換算も可)・プロアントシアニジン・LPSの3つが同時に謳える万能素材です。
是非、オートファジーコンセプトの商品の副材にご活用くださいませ。

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