美容とフェリチン鉄

鉄は、元気になる延長で、美容用途でも数多く利用されています。実際、酸素を運ぶヘモグロビンが多くなるので、不足時に鉄を摂取すれば、体のエネルギー産生も多くなり、必然的に元気になります。

そして、鉄不足は、血液中のヘモグロビンが減少し酸素が不足するため、貧血症状の1つとして顔色が悪く見えたり、クマが目立ったりする原因になります。顔色に血色がないと、不健康そうに見えて、美しくも見られないとも言われています。

また、それだけでなく、鉄不足は、コラーゲン産生にも影響を与えることがわかっております。

鉄とコラーゲン産生



鉄は、ビタミンCと共に、ヒドロキシプロリンを生成する酵素(プロリルヒドロキシラーゼ)の働きを助ける補酵素として働きます。そのため、鉄分が不足するとコラーゲン産生が不活発になり、肌のハリが失われる原因になります。
しわの原因にもなっていくのです。

また、鉄不足でコラーゲン産生が悪くなると、必然的に肌のターンオーバーも悪くなります。シミもできやすくなると言われています。

近年において、鉄は、コラーゲンと肌細胞の糖化を抑制する報告もおこなわれています。糖化によるエイジングをケアするためにも、鉄の摂取が重要なのです。

特に、多い成人女性は、隠れ貧血などの鉄不足の方が多いです。成人女性は、1日あたり平均4.1mの鉄が足りておらず、美容の面からも、もっと鉄を積極的に摂取する必要があるのです。

引用文献:
鉄分がコラーゲンと肌細胞の糖化を抑制することを発見(2022年11月17日)大正製薬
肌の健康と美肌 ヘム鉄による美肌効果と育毛効果 Food Style 21 208;12(2)55-57.

フェリチン鉄が選ばれる理由

最後に、鉄は、従来、肌や老化の大敵であるフリーラジカルの発生源でもあるため、美容素材に配合されにくい事情もございました。一方、フェリチン鉄は、アポフェリチンというたんぱく質に包まれた構造より、フリーラジカルが生じにくいのが特徴です。そのため、フェリチン鉄は、美容の分野でも多く使われるようになってきているのです。

美容市場では、化学品(特に石油由来原料)がNGの方々もいらっしゃれば、ヴィーガンの方のように動物系(鉄だとヘム鉄)がNGという方々もいらっしゃいます。そういった方々にも、フェリチン鉄が利用いただけるので、今、支持を伸ばしているのです。

また、フェリチン鉄の特徴は、他の鉄と吸収で拮抗が起こりにくいこと。フェリチン鉄は、金属イオントランスポーター(DMT1)を介して吸収されないため、亜鉛や銅などのミネラル成分と鉄の拮抗が起こりにくいのです。実は、マルチミネラルの鉄素材としては、理想的な鉄素材でもあるのです。

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