お知らせ

SCPコンプレックス-LSの規格変更

この度、SCPコンプレックス-LSの規格が変更されましたので、ご案内させていただきます。

SCPコンプレックス-LS 品質規格書

変更点:非変性プロテオグリカンの分子量ならびに試験方法
分子量:90~140万ダルトン→200~415万ダルトン
試験方法:HPLC法→多角度光散乱検出器



この非変性プロテオグリカンを従来のHPLC法で分析した場合、カラム内でプロテオグリカンが切れるため、分子量が90~140万ダルトンでしか検出されていませんでした。
最新の研究において、多角度光散乱検出器を用いれば正しく分子量測定ができることがわかっており、リナイス社にて非変性プロテオグリカンの正しい分子量測定を試みておりました。

そして、この度、非変性プロテオグリカンの分子量が200~415万ダルトンであることが確認され、リナイス社内にて保証体制が整いましたので、非変性プロテオグリカンの正しい分子量に規格を変更させていただきました。

規格変更の経緯について

近年、競合原料でも、非変性プロテオグリカンの表示を行うケースが出てきておりました。一方、現時点において、日本国内のプロテオグリカンで200万Daを超える原料製品は確認されておらず、42万ダルトン前後の原料と90~140万ダルトンの原料だけが存在していることが分かっています。現時点では、非変性プロテオグリカンを謳えるのは、かなり手間のかかる製造条件で作られているリナイス社の原料だけあることがわかっています。
そこで、この度、競合原料対策ならびに本原料の差別化戦略として、規格の変更をさせていただきました。

なお、200~415万Daの非変性プロテオグリカンを製造するためには、リナイス社保有の特許第6611968号(プロテオグリカン含有組成物の製造方法及びプロテオグリカン含有組成物)に抵触する可能性が非常高いです。

しがたって、鮭鼻軟骨由来のプロテオグリカンで、非変性を謳う場合、上記の点をご注意いただけますと幸いです。

非変性・極生について

コラーゲンの換算係数について

コラーゲンの含有量は、一般的に、コラーゲン特有のアミノ酸であるヒドロキシプロリンの含有量から換算係数を用いて算出されています。弊社は、文献や分析結果からの算出係数:12.87に基づき、鮭コラーゲンの係数として、係数は一般財団法人 日本皮革研究所が推奨する12.63を使用しています。コラーゲンの定量分析をなさる場合は、本係数を指定して分析を実施いただければと思います。

一方、近年、15の換算係数を利用してコラーゲン量を求めている製品も確認されております。例えば、15の係数を用いた場合、12.63で算出した値に比べて単純に約1.2倍のコラーゲン量が算出されるのです。ご注意くださいませ。

お知らせ

規格書にも案内させていただいておりますが、最新の研究結果では、鮭由来コラーゲンのタイプ組成がⅡ型だけでないことがわかっており、学説が変わっております。消費者庁への相談では、猶予期間を設けないが、なるべく正しい表示を行うに指導を受けております。
一方、リナイス社では、市場の混乱を避けるため、SCPコンプレックス-LSのコラーゲン規格は変えないことにいたしました。あくまで、既存の試験方法による規格として残すことになりました。
そして、別製品SNCPコンプレックス-LSとして、近日中にコラーゲン規格(分析方法はポリアクリルアミド電気泳動法)を変更した原料製品を上市される予定です。

【変更230308】
リナイス社では、約1年の猶予をもって、2024年3月に非変性Ⅱ型&Ⅺ型のコラーゲン規格に変更することになりました。

なお、市場では、非変性プロテオグリカン同様、非変性として定性分析が行われていないコラーゲン原料が非変性コラーゲンとして謳われ始めております。新原料が上市される際、その競合対策も同時に行っていく予定です。