スポーツ選手とサプリのアンチドーピング

スポーツ選手・運動する人向けのサプリメントの商品開発の案件は、長く商品開発を行っていると、度々届きます。
一方、理想論で、開発コストや認証取得コストを待ったく考えないで、依頼が届くケースがほとんどです。

でも、多くはオリンピアやプロ選手などのトップ選手を利用しようと企んでいるため、どうしてもアンチドーピングとの兼ね合いが生じてきます。

そもそも、オリンピックに出るような日本代表選手などは、とんでもなく厳密にドーピング管理が行われているため、基本、アンチドーピング認証が取得されているサプリメント以外、利用できない。
そういった現状すら認識されていないケースが多くあります。

スポーツ選手と言っても、いろいろなスポーツ選手が存在します。
そして、それぞれのスポーツ選手によって、アンチドーピングとサプリメントの関係性も異なってきます。
その関係性について、過去の経験やWADAの基準をベースに、アンチドーピングへの対応度合いをS~Cでカテゴリー分けしてみました。

世界アンチ・ドーピング規程 2022 禁止表国際基準


日本代表選手、日本強化選手
ドーピングに対して徹底管理が必要なスポーツ選手(以下、選手とする)。アンチドーピング認証取得以外のサプリメントは使用できない/使用すべきではない。
使用可能な成分:ビタミン・ミネラル(ヘム鉄を除く)・アミノ酸 ・ビタミン様物質


S以外のプロ選手、日本強化選手の候補選手※スポンサー多付き始めるレベル
ドーピングに対して注意が必要な選手。原則、アンチドーピング認証取得以外のサプリメントは使用は避け、サプリメントの利用はビタミン・ミネラル・アミノ酸など栄養素の補給に限定すべき。
使用可能な成分:ビタミン・ミネラル・アミノ酸 ・ビタミン様物質
摂取量の注意が必要な成分:カフェイン(コーヒーやお茶)やシネフリン(柑橘類の果皮)などの監視対象の興奮剤、風邪薬、禁止成分や禁止成分の類似成分が含まれる可能性のある漢方薬や植物抽出物(特にアルカロイドやステロイド骨格を持つ成分、様ホルモン作用のある成分)


都道府県代表選手、都道府県強化選手、日本強化選手を目指している選手
ドーピングに対して意識し始めるべき選手。
摂取量の注意が必要な成分:風邪薬、禁止成分や禁止成分の類似成分が含まれる可能性のある漢方薬


S・A・B以外の選手
特に注意する必要のない選手
スポーツ愛好家



当然、Cカテゴリーのスポーツ選手が最も多い。最も大きなサプリメント市場の層でもあります。
実際、合法ドーピングでズルしても強くなりたい/勝ちたいというニーズが存在し、ドーピングギリギリの商品開発が行われることもあります。

また、SやAのカテゴリーのスポーツ選手は、スポンサーとの兼ね合いより、他社のサプリを利用しても、そのことを公表できないケースがほとんどです。
有名スポーツ選手(特に日本代表選手)を利用したサプリメント商品の開発は、簡単ではないのです。

Bカテゴリーのスポーツ選手が利用する可能性がある商品であれば、原料選定を行う場合、最低限、原料レベルでアンチドーピングの分析結果の有無を確認する必要があるでしょう。

なお、Aカテゴリーのスポーツ選手でも、意外に甘いスポーツも存在します。
当然、ドーピング成分の利用はNGですが、風邪薬や漢方薬などの利用制限までされていないようなスポーツも存在するのです。当然、そういったスポーツ選手であれば、アンチドーピング認証が取得されていないサプリメントでも利用できます。

【まとめ】
一流アスリートにモニター利用してもらうことを予定していても、上記の通り、利用してもらえないケースも非常に多いです。その点は、ご注意くださいませ。
基本的に、商品を利用するのは、Cのスポーツ選手がほとんどです。また、合法であればドーピングしてでもパフォーマンスを求めるスポーツ選手も多く存在します。主にそういった層のスポーツ選手を対象に商品販売するため、商品設計にあたり、どこまで(どの選手層まで)アンチドーピングに対応するかを各販売者様で決めていただく必要があるのです。

インフォームドチョイス

アンチドーピング認証:インフォームドチョイスを取得した商品の開発依頼も多く届きます。

弊社でも、協力工場を利用しながら、対応することは可能です。

ただし、1商品あたり初年度だけでも100万円以上の費用(申請費と分析費)が掛かります。さらに、製造の度に分析コストが生じるため、小ロットの製造では、この分析コストのコスト割合が大きくなってしまいます。
したがって、1ロット3000~5000個以上生産するような商品でなければ、インフォームドチョイスを取得して展開することは難しいです。
その認証取得のハードルは、そんなに低くないのです。

なお、JADAサプリメント分析認証プログラムは、2019円4月に終了しております。

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記事筆者

アンチエイジング・プロ
株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO/順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。空手道 組手 青梅市代表。…もっと詳しく