ジオスゲニン原料の安全管理

2021年5月12日にジオスゲニンが非医薬品リストに記載され、粗悪な原料や健康被害が懸念される高含有商品が流通してしまう可能性が生じてきました。
ジオスゲニン原料のリーディングカンパニーとして、ジオスゲニンの非医薬品リスト入りについてもコメントさせていただいておりましたが、本ページでは、安全基準などを提言させていただきます。

ジオスゲニン:非医薬品リスト入りについて

弊社の経験上、ジオスゲニン原料は、以下の項目に注意が必要であると考えております。

原料の安全性チェック項目

まず、原料の安全性管理を行うにあたり、以下の項目をチェックする必要があります。

1. 起源植物の食経験
2. 抽出溶媒
3. 原料としての安全性データ

4. 黒点の量

まず、起源植物は、学名までチェックし、その品種の食経験を調べる必要がございます。
例えば、山芋は、Dioscorea属の中でも、食経験のない品種も多数存在します。漢方に用いられているDioscorea oppositaなどは、長い食経験があるのに対して、食経験が少なくDioscorea zingiberensis(別名:イエロージンジャー)のように毒性成分含有の可能性が指摘されたことがある品種まで存在します。

(ジオパワー15の一部の供給先では、食経験からDioscorea oppositaが指定されています。)

食経験のない起源植物から抽出されている原料ほど、安価に流通するため、注意が必要です。

なお、弊社がジオスゲニン原料を上市する際、東京都福祉保健局より山芋抽出物のジオスゲニンを20%を超えない条件を指導されており、ジオスゲニンが非医薬品リスト入りしたとしても、安全管理上、高純度のジオスゲニン原料や食経験のない植物を由来とした原料は、輸入・流通が認められない可能性もございます。
ちなみに、その可能性より、弊社は、東京都福祉保健局の指導に基づき、ジオスゲニン包接体の新原料(ジオスゲニンCD)も、ジオスゲニン含有量が20%未満になるよう調整いたしました。



また、ジオスゲニンは、エタノールより酢酸エチルやアセトンなどで抽出した方が効率良く抽出できるため、酢酸エチルやアセトンで抽出された中国原料が多く存在します。安全上、残留の可能性が生じる酢酸エチルやアセトンでの抽出は好ましくありません。
エタノールで抽出されているはずなのに、溶媒臭がする原料も存在します。
酢酸エチルやアセトンで抽出されている原料に限らず、特に、溶媒臭のある原料は、残留溶媒などのチェックが不可欠です。

質の悪い原料の場合、経験上、黒点が多く認められます。
あまりにも黒点が多い場合、製剤時に目立ってしまい、クレームにつながるケースもあるので、注意が必要です。

最後に、成分として安全性データが示されているため、ジオスゲニン高含有な原料では、原料として安全性試験が行われないことがほとんどです。
しかし、成分の毒性試験で使用されている試薬の純度(最低でも98%以上で極めて100%に近いもの)と、食品グレードの95%品では、僅か3~5%の不純物の部分で、毒性に差が出てしまう可能性がございます。
したがって、NMN同様、原料単位で安全性試験が行われ、安全性を確認されることが好ましいです。

ジオパワー15の安全性

弊社原料のジオパワー15(ジオスゲニンとして15%)は、以下の試験が実施されています。

 ・単回投与急性毒性試験:2 000mg/kg(マウス)→問題なし
 ・反復投与毒性試験:2 000mg/kg(28日、ラット)→問題なし
 ・復帰突然変異試験:陰性



また、原料流通実績も非常に長く、現時点での原料流通量も非常に多いです(原料として最大3トン/年)。そして、長年の供給の間、一度も健康被害の事例が報告されていません。
弊社原料は、安心してご使用いただけます。

加えて、ヒト臨床試験などにも用いられており、本原料55mg/日の量では、有効性に加え、安全性も確認されております。

過剰摂取への注意

ジオスゲニンのマウス・ラット(マウスは、ハツカネズミを改良した小型のネズミ・ラットは、ドブネズミを改良した大型のネズミ)への経口投与では、8000mg/kgの投与でも急性毒性は見られず、安全性の高い化合物であることが示されています。そういった点が評価され、非医薬品リスト入りしたものと考えられます。

一方、類似成分であるDHEAのラットにおける急性毒性は、10000mg/kgであるのに対し、サプリメントでヒトが摂取する場合、75mg/日を上限とされています。
急性毒性の結果が安全性が示されていても、オーバードーズ(過剰摂取)に注意が必要であることを表しております。
動物試験のデータだけでは、安全性が計り知れないこともあるのです。

同様なことがDHEAの類似成分であり、性ホルモンの産生を高める報告がなされているジオスゲニンも該当するのです。

また、ジオスゲニンの場合、サポゲニンでもあるため、サポニンとしての物理的作用(コレステロール除去など)も注意する必要があります。

加えて、DHEAは、北米を中心とし、サプリメントとしての食経験が積み重ねられていますが、ジオスゲニン(遊離体)は、ハイドーズ(高用量)な商品での流通実績がないため、注意が必要なのです。ワイルドヤムエキス末も、ジオスゲニン遊離体ではなくジオスゲニン配糖体でしか含まれていないため、ワイルドヤムエキス末が配合された商品もジオスゲニンの流通実績に該当しません。

そのため、弊社では、このDHEAを事例に、ジオスゲニンの摂取量の上限をDHEAと同じく75mgと推奨しております。

ジオスゲニンの摂取目安量に関する見解

この値は、ジオパワー15の開発者である野中源一郎先生(元 九州大学薬学部助教授、佐賀大学・北見工業大学・熊本大学・桂林医科大学 元客員教授)と共に定めております。
今後、業界全体の指針として、暫定的にでも、ジオスゲニンの摂取上限量を75mgに定めていければと考えております。

参考文献:
PubChem:Dehydroepiandrosterone (DHEA)
J Assist Reprod Genet. 2013; 30(9): 1239–1244.

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