まめ鉄の悪質リポソーム鉄商品への利用
近年、まめ鉄の申請書/承諾書のご提出で、リポソーム鉄との組み合わせが増えております。
その際、まめ鉄の最低配合量を満たしていても、他の鉄を配合する場合、パッケージに由来別の鉄量を記載していただいております。
その際、リポソーム鉄は配合していても、悪質な配合になっており、由来別の鉄量記載に抵抗されるケースが増えております。
リポソーム鉄は、主にピロリン酸第二鉄をリポソーム加工しており、表示の１つにピロリン酸第二鉄が含まれます。
そのため、リポソーム鉄原料を微量配合して、ほとんどをピロリン酸第二鉄にしても、表示上、リポソーム鉄だけ配合した商品との見分けが付きにくいのが現状です。
そして、上記の事情を利用して、悪質なリポソーム鉄商品も出てきております。
弊社は、今後、そういった悪質なリポソーム鉄商品には、まめ鉄の供給をお断りする方向で検討しております。
実際、先述の悪質なリポソーム鉄商品の商品名は、リポソーム鉄であり、明らかに消費者を騙す優良誤認で販売していく商品でした。こういった悪質な商品は、供給条件を満たしていても、また由来別の鉄量を表記いただいても、鉄サプリ市場の信頼失墜など、フェリチン鉄市場への悪影響にも繋がりかねません。
残念ながら、リポソーム鉄原料は、使用制限がないため、悪質な商品が市場に増え始めています。例えば、使用制限のないヘム鉄との組み合わせで悪質な商品が確認されています。
どの商品も、弊社が受けた消費者庁からの指導では、確実に優良誤認に該当します。
加えて、弊社の顧客では、まめ鉄と共にリポソーム鉄を配合しても、攪拌造粒や打錠の工程によって鉄のリポソーム化が崩れてしま点から錠剤ではなくハードカプセルの剤型を選択されています。
弊社でも、リポソーム鉄の錠剤商品（特にアルコールで練る造粒打錠商品）は、リポソーム化がされていないという疑念を持っております。それは、鉄に限らず、ビタミンＣでも同様です。
基本、弊社のＯＥＭでは、リポソームビタミンＣ原料を用いて、リポソームビタミンＣを謳われる場合、加工方法等を限定しております。指定の加工方法以外は、辞退させていただいております。
フェリチン鉄とリポソーム鉄との組み合わせについても、剤型制限（ハードカプセルのみ）を供給条件に追加することも検討しております。まずは、申請者が用いるリポソーム鉄原料メーカーから錠剤中のリポソーム状態の見解をいただいてから、検討することにしようと考えております。特に、商品で高吸収を謳われている場合。
弊社では、商品設計を売れるように工夫するべきだと考えますが、消費者を騙して売れるようにすることに対しては、断固否定しております。
実際問題、まめ鉄で売れている商品は、まめ鉄以外の素材を配合しておらず、鉄10mg/日の商品がほとんどです。健全なフェリチン鉄市場の育成のためにも、まめ鉄の配合量が供給条件ギリギリで、他の鉄も配合している商品に対しては、供給したいとは思っておりません。
上記のような制限は、横暴だと苦言を呈されるお客様もございますが、弊社は、少しでも悪質な商品に騙される消費者を減らしたいと考えの下、制限を付けさせていただいております
ご理解の程、何卒よろしくお願い申し上げます。