クラウドファンディング型販売モデル

昨年より、健康食品サプリメント業界でも、クラウドファンディング(CAMPFIREやMakuakeなど)を利用した販売モデルが多く行われるようになりつつあります。現状(2021年6月24日時点)、NMNサプリメントや美容商材が目立ちます。

新しいビジネスモデルであり、販売事業者にとって都合が良いところもありますが、製造業者サイドで問題も生じてきます。

それは・・・

架空商品でビジネスチャレンジできてしまうからです!

すべての販売者さんがそうではないですが。

まずは、本ビジネスのメリット・デメリットを以下のようにまとめてみました。

メリット
・資金がなくても事業開始できる。最悪、商品を製造しなくても良い。
・(今は)膨大な広告費がかからない。
・(今は)コロナ過で市場が活性化した状態である。

デメリット
・参入障壁が低く、すぐに飽和(競争激化)することが予測される。
・販売実績のない商品の場合、商品に対する信用度が低い。

・案件を受けてくれない受託加工業者が多い。
・長期にわたって安定的に収益を得にくい。※リピート購入をもららす仕組みが必要。

【試作しない場合】
・製剤化できない可能性がある。もしくは、直前にコストアップする。
・試作を行う場合に比べ、商品供給に時間を要する。


基本、低リスクである。
でも、デメリットも非常に多い。

消費者にとって良いことばかりではありません。

架空の商品で販売できてしまうので、商品開発に対して、コストがかけられません。
試作もしていなければ、モニター試験なども行われないでしょうし、安定性試験なども行われないので成分が減衰して表示量含まれていないこともあるでしょう。

消費者は、架空の商品か?実際に製造されて販売されている商品か?を見極めていく必要があるでしょう。

一方、広告費を無駄にかける必要がないため、広告費比率を低く抑えることができ、高コスパ商品で展開することも可能になります。コスパによってリピートとLTVを追うビジネスモデルになるだろう。リピートすれば、高確率で儲かる。
※だだし、最近は、Facebook広告など、広告媒体を用いての誘導が増え始めている。広告費比率は、今後、市場の激化と共に上がってくるだろう。

市場の特性上、Amazonの市場に近くなるだろう。
結局、製造も、品質よりコスト勝負にしかならないでしょう。

一方、こういった販売モデルの場合、なかなか新規で製造を請け負ってくれる製造業者は、見つかりにくいと予測されます。
製造されなければ、人件費を無駄に浪費させられてしまうからです。

実績がなければ、案件を受けてくれない受託加工業者は、非常に多いだろう。大手受託加工会社さんは、見積書すら、出てこない可能性があります。
助成金が下りること前提の案件と同じです。

こういった新しい低リスクの販売方法が出現してくると、OEM業界にも、必然的に問題が生じてきます。
例えば、無料で試作品を作る受託加工会社さんにおいて、営業経費がペイできないという問題が多く生じてくるだろう。

実際、こういった問題は、健康食品サプリメント事業の前に、クラウドファンディング型の販売モデルでの展開が行われた化粧品業界で起こってきており、大きな問題になり始めている。
試作品を作っても、実際に上手く言った場合、安い別の製造工場に製造されてしまう。
また、提案泥棒の会社も多く出現する。
製造受託会社にとって良いことばかりではありません。こういった案件に対して、どう向き合うか? 営業管理の見直しが求められるでしょう。

そういった問題があるものの、新しい販売方法への対応を柔軟に行っていかなければならないだろう。

弊社の指針としては、以下の通り。

見積りは、従来案件同様、提出する。
一括表示は、試作を行う場合、提供する。求められれば、原料資料も従来通り提供する。
販売教唆の観点より、制作物の提供・監修は行わない。


指針にも反映されている通り、最低限、試作までは行ってもらいたいと考えています。
製造することになった場合、試作してあれば、しない場合より短納期で商品を納めることができるというメリットも生じます。行おうと思えば、試作品を用いてモニター試験もできるだろう(ただし、販売はできない。)。

時代の変化を感じつつ、弊社では、こういった新しい販売方法の案件にも積極的にチャレンジしていこうと考えています。

OEMページに戻る


記事筆者

アンチエイジング・プロ
株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO/順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。…もっと詳しく