ジオスゲニンとは

山芋の主たる有効成分

山芋(ヤマノイモ)は、滋養強壮、止瀉(下痢止め)、鎮咳(咳を鎮めること)などに効果があるとされ、山薬の名で漢方の定番素材として紀元前より利用されています。

漢方の山芋;山薬は、ジオスゲニンのような天然のステロイド化合物を含んでいることが確認試験として日本薬局方で定められており、ほとんどが中国産の長芋(Dioscorea opposita)が用いられています。山薬の主たる有効成分の1つがジオスゲニンなのです。

山芋の中にはジオスゲニンに糖が複数結合したジオスゲニン配糖体(ジオスチンなど)として存在し、配糖体は胃酸などで糖を切ってジオスゲニンに変換することで生体利用されています。

(山薬)に関する考察 帯広大谷短期大学紀要 2013;50:145-149.

ジオスゲニンとは

ジオスゲニンは、山芋に存在する天然ステロイドとして知られています。生薬である山薬の有効成分の1つとされており、山芋中には、ジオスゲニン配糖体として含まれます。

また、ジオスゲニンは、性ホルモン(エストロゲンやテストステロンなど)や免疫ホルモンなどの前々駆体(中間体のDHEAの前駆体)のステロイドサポゲニンです。それらホルモンとも類似した構造を持っています。ジオスゲニンの毒性は非常に低く、ホルモン異常のような重篤な副作用も確認されていません。
そのため、副作用の可能性が極めて低い安全な植物性ホルモン素材して、日本では認可されていないDHEA代替素材の1つとしても活躍しています。

なお、ジオスゲニンは、山芋抽出物(根茎の抽出物)としての食品用途への利用が可能です。山芋の根は、医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リストに記載されています。
ただし、非医薬品リストに掲載されている原材料からの抽出物であっても、医薬品成分に該当する可能性があります。例えば、ジオスゲニンの高含有品(東京都の指導では目安として20%以上)している原料は、医薬品成分に該当する可能性があります。

ジオスゲニン:非食薬区分リスト入りについて

Estrogenic effect of yam ingestion in healthy postmenopausal women. J Am Coll Nutr. 2005;24(4):235-43.

ジオスゲニンとDHEAの違い

DHEAは、性ホルモンの中間体であり、海外では非常に人気のアンチエイジング素材です(日本では医薬品区分)。ジオスゲニンは、そのDHEAの前駆体とされており、更年期対策の民間療法として利用されていた所以は、性ホルモンとの類似した構造にあります(右:構造式比較)。

そして、

ジオスゲニンを摂取することにより体内でDHEA量が増える

ことも報告されています。そのDHEA量増加は、動物(マウス)とヒトで確認されております。

しかし、ジオスゲニンを摂取しても、DHEAを直接摂取するほど、血中DHEA量は上がりません。また、ジオスゲニンのヒト試験では、閉経女性と、性ホルモンが減少している被験者で実施されており、性ホルモンが不足していない被験者では、顕著に増加を示さない可能性もあります。

ジオスゲニンの摂取は、過度に性ホルモンを上昇させず安全な反面、性ホルモン上昇に関しては、DHEAより効果は低いと考えられます。

一方、ジオスゲニンには、近年、DHEAにはない効果も発見され始めています。

The use of estrogen, DHEA, and diosgenin in a sustained delivery setting as a novel treatment approach for osteoporosis in the ovariectomized adult rat model. Biomed Sci Instrum. 2001;37:281-6.
村木悦子, 千葉大成: 浦上財団研究報告書 15:75-90
Wu WH, Liu LY, Chung CJ, Jou HJ, Wang TA. Estrogenic effect of yam ingestion in healthy postmenopausal women. J Am Coll Nutr. 2005;24(4):235-43.

山芋にジオスゲニンは入っていない!?


山芋中のジオスゲニンは配糖体として存在するため、山芋を(酸処理しないで)分析しても、ジオスゲニンは検出されません。長崎大学の分析において、山薬山芋は糖を2~3個結合したジオスゲニン配糖体として存在することが明らかになっています。

一方、ジオスゲニン配糖体は、胃酸などでジオスゲニン(遊離体)に変換されますが、すべてがジオスゲニンとして利用される訳ではありません。ジオスゲニンとして効率良く利用されるには、酸処理されてジオスゲニンとして含有する原料を選択する必要があるのです。

実際、機能性表示食品の申請では、このジオスゲニン・ジオスゲニン配糖体の違いが重要になり、ジオスゲニン(遊離体)での規格である必要があります。


記事筆者

アンチエイジング・プロ
株式会社アンチエイジング・プロ 常務取締役 COO/順天堂大学医学部 総合診療科 研究員

広告にも精通し、日々、売れる商品(;顧客の成功)のことを考え、健康食品サプリメントの機能性原料開発やOME製造を行っています。…もっと詳しく

弊社原料製品1:ジオパワー15(懐山芋抽出物)

ジオパワー15は、ジオスゲニン遊離体を15%以上含有することを規格化した原料です。懐山芋と呼ばれる中国皇帝にも献上され続けた最高峰の山芋を厳選し、特許製法(特許第6095591号)で製造されたジオスゲニン含有やまいも抽出物です。
本原料は、富山大学でヒト臨床試験が実施されており、認知機能改善を謳う機能性表示食品にも対応しております。

Diosgenin-Rich Yam Extract Enhances Cognitive Function: A Placebo-Controlled, Randomized, Double-Blind, Crossover Study of Healthy Adults. Nutrients 2017;9(10):1160.

弊社原料製品2:ジオスゲニンCD

ジオスゲニンCDは、ジオスゲニンをγシクロデキストリンで包接加工し、ジオスゲニンを18%以上含有することを規格化した原料です。
包接加工により、難水溶性で生物学的利用能が悪いという欠点を克服しております。また、溶解性が良くなったことにより、ドリンクにも利用できるようになっています。

ジオパワー15に戻る