A2Proの体感演出素材:亜鉛・鉄
弊社では、商品リピート率を重要視した商品設計を心がけています。
弊社は、アンチエイジング素材を多く取り扱う原料メーカーであり、そのアンチエイジング素材を活用したOEM案件も多く届きます。そして、抗酸化系のアンチエイジング素材は、体感が薄く、リピートさせにくいという特徴があります。
弊社では、長年、その課題に取り組んできております。
まず、最初に始めたのは、亜鉛(亜鉛酵母として)の配合です。
その結果、弊社OEM商品のリピート率は、少しながら改善したと考えています。現在、若い女性を中心に、亜鉛が欠乏している状況があったためでしょう。
亜鉛は、皮膚のターンオーバーを正常化する美肌ミネラルであり、エネルギー代謝をサポートするミネラルでもあるので、何らかの体感が得られやすいものと考えております。
駒井三千夫 日本人における亜鉛摂取量の現状と摂取基準 亜鉛栄養治療 2015; 6(1):4-11.
しかも、弊社では、亜鉛酵母にもこだわり、酵母内のタンパクと亜鉛が結合していることが確認できている高品質な亜鉛酵母を輸入して利用しています。
その地道な体感演出によって、今では、トン単位で亜鉛酵母を自社OEM向けで使用しております。
鉄の課題とフェリチン鉄
次に、近年では、亜鉛に限らず、鉄 という素材も、体感性が高く、リピート率が高いこともわかり始めています。
鉄は、成人女性の多くが不足しているミネラルであり、1日あたり平均4.1mg不足していることもデータで示されています。
そして、その鉄不足により、貧血まで行かなくても、隠れ貧血とも呼ばれる欠乏症が多く生じているとも言われています。鉄は、不足すると、酸素を運搬するヘモグロビンも不足し、必然的に疲れやすくなります。
鉄の配合は、その鉄欠乏を解決することで、体感を演出できるのです。
一方、鉄という素材は、胸やけなどの副作用があり、嫌われることもある素材です。また、鉄のようなミネラルは、他のミネラルと拮抗し、吸収を阻害し合うことも知られています。
鉄を配当すると、亜鉛などの体感素材の吸収も妨げてしまう可能性があるのです。
そこで現れたのがフェリチン鉄という他のミネラルと拮抗し合わない新素材です。
通常、ミネラルは、金属イオントランスポーター(DMT1)によって吸収が行われます。ピロリン酸鉄やクエン酸鉄などのような二価の鉄も、このDMT1で吸収されています。
一方、フェリチン鉄は、その吸収機構ではなく、エンドサイトーシスという特別な吸収機構で吸収が行われます。そのため、フェリチン鉄は、他のミネラルと拮抗しにくいのです。
そのため、フェリチン鉄と亜鉛を始めとしたミネラルを配合した体感性の高い商品を世に送り出すことに成功しました。
現在、その技術が特許化され、フェリチン鉄とミネラル素材を組合した商品が数多く生まれ続けています。
経口組成物及び飲食品のミネラル強化剤 特許第7287677号(株式会社アンチエイジング・プロ)
弊社では、まめ鉄と他の鉄素材の組み合わせを推奨しないのですが、その理由は、上記の拮抗問題があるからです。
まめ鉄は、年々出荷量が伸びています。ヘム鉄のような動物臭さもなく、吸収も良いことも支持されているのでしょう。
そして、何より、体感があるからだと考えています。
現在、まめ鉄は、美容商品やフェムテック商品に配合されるケースも増えており、貧血についてもスポーツ貧血対策まで用途が広がっています。
▶ 美容とフェリチン鉄
▶ フェムテックと鉄
▶ アスリートと鉄(スポーツ貧血)
もちろん、それら商品では、亜鉛も配合することが多いです。より高い体感が演出されているものと考えております。
体感によるリピートの重要性
この体感によるリピートは、特にマーケティングサイドの方々から軽視される傾向があり、その傾向は現在でも続いています。
クリエイティブだけで、騙してでも売ってしまえば良いという考え方です。
一方、2024年以降、インターネットも広告費が高騰しており、広告費用対効果が下がってきています。そのため、リピートがない商品ほど、あっという間に淘汰される傾向た強くなっています。
そのため、広告型通販を諦め、モール型通販へ集中している状況が2025年以降強くなっています。
そして、このプレイヤーの集中が通販モール市場を激化させ、なかなかモール型通販でも設けにくい状況を生んでいます。
なお、広告型通販の方が新規集客コストの投資額が大きいため、リピート(LTV)の重要性は高いです。
一方、モール型通販も同様であり、リピートしなければトントン(儲けが出ない)というビジネスです。
現代通販は、市場が成熟し、商品力とCRMの両方でリピートを演出しなければ、なかなか成功できない状況になりつつあるのです。



